2020年11月21日土曜日

「よつば食堂」訪問

2020年11月7日(土)子ども食堂のひとつ「よつば食堂」を訪問しました。

「よつば食堂」再開!
中央公民館の斜向かいの「デイサービス花びより」内にある「よつば食堂」に伺ったのは、コロナ禍でお休みしていた食堂をお弁当配布形という形で再開した日でした。雨の予報をみんなの心意気で覆した穏やかな秋の日、再開された「よつば食堂」には多くの列が出来ていました。


10月28日(水)に「よつば食堂」を運営する吉川青年会議所理事長の関根さんにお話を伺い、7日は写真を撮らせてもらうだけのつもりが、あまりの大盛況に二人でお手伝いもさせてもらうことになり、少なからず?役に立てた充実感も味わってきました。
再開初日のメニューは「埼玉県子ども食堂ネットワーク」と「よつば食堂」の主催で、農林水産省と㈱西武ライオンズの後援を受けることで実現した「牛ステーキ弁当」。黒毛和牛のステーキに3種類の付け合わせ。デザートにはメロンもあり、管理栄養士の方の食育講座を受ける事が出来るという、まさにフルコース。厨房では、プロの料理人が腕を振るってくれ、7人でも足りないくらいの忙しさでした。あっという間に90食が無くなりましたが、給食があったこの日は子どもたちの為に夕方も開催するとのことでした。
(事後談によると150食を配ったとのこと。)




子ども食堂「よつば食堂」の始まり
吉川市内3つ目の子ども食堂「よつば食堂」は2019年8月25日から始められ、第3土曜日に60人くらいに食事を提供してきたそうです。食事つくりはデイサービスのスタッフや社協、地域の方々が担当しているとのこと。小学校区である北谷小の子どもたちやお年寄りたちが多く集い、チョコレートづくりを企画したり、安心して遊べる場所として開放してきたそうです。しかし、残念ながらコロナ禍で会食は11月7日のお弁当配布での再開まで、不定期のフードパントリーのみの開催になっていました。

フードパントリーとしての役割
会食がお休みになった期間、力を入れてきたのがフードパントリー。コロナ禍で流通が滞った食材を現在「埼玉県子ども食堂ネットワーク」を組織する団体が中心となり、企業や行政から提供いただいた食材を埼玉県内の約230ヵ所の子ども食堂に届ける仕組み。「よつば食堂」で配布するほか、市内の「こども食堂ころあい」「みんな食堂たんぽぽ」に食材を運ぶことで、連携してお弁当配布を続けてきました。
提供されるといっても、提供される食材はまちまちで、埼玉県北西部の比企地域まで取りに行かなければならない場合もあり、吉川・三郷・八潮のキャプテンを務める関根さんはその調整に苦労されたそうです。
 お弁当の容器は、㈱西武ライオンズや㈱神戸物産、お米は全農パールライスや㈱ヤオコーから提供を受け、グッズや雑貨・本などをIKEAから提供されているそうです。お話を伺った時も事務所には「魚沼産コシヒカリ」や雑貨などが置かれていました。

事業の始まりには熱い思いあり!
 もともとSDGsのゴール12「つくる責任つかう責任」からフードロスをなくすことを目標に吉川青年会議所として取り組んで来るうちに、困っている子どもたちの存在にも気づき、そこに手が届いていると実感することも多くなったそうです。
「貧困とは単に経済的なことにとどまらず、心の貧困も大きな問題で、成長期の子どもには自分に関心を持ってくれる人がとても必要です。不登校から生まれる学歴格差やその延長線上にある社会的格差は経済にも大きな影響を及ぼします。考えられる社会的損失は40兆円にもなるという統計も出ています。是非とも社会性のある子どもを育てたい」と語る関根さんの顔は、デイサービスを始めいくつかの事業を取り仕切る経営者であり青年会議所の理事長の顔でした。
「ころあい」の福澤さんからの多大な協力を受け、子ども食堂を始められたという関根さん。熱い思いのある人の熱が伝わり、人を動かし、暖かな居場所を作っているのだなと強く感じました。(I)


よしかわ市民ネットワーク代理人

  市議会議員 岩崎さゆり