2020年12月14日月曜日

連続講座「食と農とまちづくり」動画

連続講座「食と農とまちづくり」第2弾 

印鑰智哉(いんやくともや)講演会①「食の安全を考えて」動画

2020年11月11日開催

    前半 こちらをクリック  

  後半 こちらをクリック

 

「食と農とまちづくり」第2弾報告

 連続講座「食と農とまちづくり」第2弾報告 

印鑰智哉(いんやくともや)講演会①

「食の安全を考えて」  

 2020年11月11日開催 報告(M)


今、世界は大変な変化が起きている。コロナ、気候変動に加え、さまざまな生き物が絶滅するという事態が起きている。人間、とくに子供達の健康に良くない食べ物が売られている。根本から考えることによって、解決策が見えてくる。

地球を生命のある星に変えたのは微生物
 地球が出来た時には生命はなかった。生命のあふれる星に変えたのは微生物だった。植物と土中の微生物は互いに共生しながら、土を作っている。
土の中には微生物と植物が生み出したタンパク質、ミネラル、炭水化物、窒素などがふくまれている。これによって土は適度の粘着力のある、水を蓄えられる状態に保たれている。化学肥料の使用によりこの関係は阻害され、さらに農薬の使用は微生物を死滅させてしまい、土は養分のないサラサラの砂のようなものに変わってしまう。
 60年後には地球の土が無くなってしまう可能性がある。

グリホサートはセロトニン、メラトニン、ドーパミンを作れなくする
人間の体内でも微生物が重要な役割をはたしている。しかし、遺伝子組み換え食品を食べることによって体内の微生物が減少・死滅する危険性がある。
「遺伝子組み換え」作物は大豆、トウモロコシ、ナタネ、コットンで99%を占める。農薬(グリホサート)をかけても枯れない大豆や、虫が食べたら死んでしまうトウモロコシが「遺伝子組み換え」で作られている。
 農薬のグリホサートは、植物がアミノ酸を作る仕組みを阻害することによって植物を枯らしてしまう。動物にはこの仕組みはないので、人体には影響がない」というのが農薬会社の説明である。しかし腸内には微生物がいて、これがセロトニン、メラトニン、ドーパミンなどの必須アミノ酸をつくっている。グリホサートは体内の微生物に作用して、これらの物質を作るのを阻害する。
 ドーパミンは神経伝達物質で、これが欠けるとパーキンソン病や学習障害を引き起す。メラトニンは神経を鎮める働きがあり、欠けると睡眠障害、学習障害を起こす可能性がある。セラトニンは、欠けると糖尿病を誘発する。
 食べると虫が死んでしまうのは遺伝子組み換えされたトウモロコシには、Bt毒素があるためである。「Bt毒素は虫のお腹に穴を開けて殺す。虫のお腹と人間のお腹は全く違うので人体には影響がない」というが、アメリカでは、グリホサートの使用量が増えるにつれて人間の腸内の炎症が増えている。

遺伝子組み換えと抗生物質
遺伝子組み換えの細胞を取り出すときに抗生物質を使う。これにより遺伝子組み換え食品には、抗生物質耐性タンパクが入ってしまう。
 また、抗生物質は牛や鶏のファクトリーファーミング(すし詰め飼育)でも大量に使用されている。アメリカ産の安い肉には残留抗生物質がある可能性が高い。
こういう食品を何十年と食べ続けると、抗生物質が効かない体質になるおそれがある。

海外では有機食品への動きが起こっている
アメリカ、EU、オーストラリアなどでは、母親たちが有機食品を求める運動をおこし、「遺伝子組み換え」の表示をさせ、食品会社の意識を変えていくなどの運動を進めている。

輸入小麦とグリホサート
 カナダ、アメリカ、オーストラリアから輸入される小麦はグリホサートの残留のおそれがある。収穫時に除草剤のグリホサートを撒いて、小麦を枯らしてから刈り取るためである。グリホサートは、当然小麦に残留する。

学校給食で有機農産物を使う
ヨーロッパやアメリカ、韓国では、学校給食で有機農産物を使うことによって、有機農家を増やし、市民の意識も変わってきた。日本では、千葉県いすみ市、木更津市、愛媛県今治市ではじまっている。子供の健康を考えるのは保守も革新もない問題である。

また、「ホームセンターなどでグリホサート(ラウンドアップ)が売られているが、家庭はもちろん、自治体が、雑草駆除で使っているのは問題だ。」という指摘がありました。

よしかわ市民ネットワーク代理人

  市議会議員 岩崎さゆり